投稿

本物の価値とスキャナ

イメージ
Fuji ImagePOP 長らく暗室兼用の倉庫に保管しておいた20年前のスキャナ(2001年製)を設置しました。 時々依頼が来たときに電源を入れて使っていた物です。 それを日の当たる場所に出しました。 このスキャナはカラープリントは勿論ですが、本領発揮は2400dpiで線画印刷物をスキャンするには最適でした。 伝票や新聞、雑誌などハーフトーンの無い印刷物をデジタル化するには向いています。 また、ポジ製版フルムを2値でスキャンしたり、大きなポスターを分割してスキャンしたりもしました。 Image POP』は、Super Linear CCDを搭載した普及型のフラットベッドカラースキャナー。 色変換技術では、“ファジー・オートセットアップ機能”を装備した画像処理ソフト『FCIP21 Light』により、 ハイエンドモデルでの高度なマニュアル操作と同等なセットアップを、簡単操作で行なえるとしている。 最大スキャンサイズはA3ワイド(340x450mm)、最大解像度は2743dpi/762dpi。 A3トンボまでOK 最近はめっきりと減ったスキャン作業、時々入稿するプリントも事務用の簡易スキャナーで充分でした それは、色補正ソフトの発達で遜色ないカラー分解が出来るように成ったからです。 そして、最終の印刷はPOD(プリントオンデマンド)などになったので、相性が良かったからです。 しかし、やはり専用のスキャナには、精度、キレの良さには叶いません。 そこで、正月休みを利用して、設置とメンテナンスしました。 キャリブレーションには15分ほどかかりました。操作方法は思い出しながら、マニュアル参考に、写真プリント、リバーサル、印刷物と3種類に分けてスキャンし、カラープロファイルの設定をしました。 精度が良いので写真面についた埃や汚れなども拾ってくれちゃいます。自動でゴミ検知などあれば良いのですが、20年前のスキャナですので仕方ありません。 スキャンする手順としては、 スキャンする物(写真)の汚れを綺麗に 写真をセットする オーバービューでスキャンする場所を指示  プロファイル、出力サイズ、  フォーマット(jpg,eps,tiff)、  画像形式(RGB  CMYK) スキャンしますと予め決められたホルダーに出力されます(Direct出力) その後、セットアップエディターが起動し(

自作 トムソン刃型

イメージ
カードに名刺を挟む切り込みを入れる刃型を作ってみました。 切刃を型に嵌めるだけの簡単な型ですが、斜めに入れるので型を作る必要があります。 そこで、板に糸鋸で20mmと15mmの切り込みを入れ、そこに切刃を差し込みます。 簡単そうですがチョットした事が必要です。 切刃の厚みは0.7mmですので、切り込みも0.7mmでなければ切刃のセットが出来ません、専門業者から仕入れました。マキタの糸のこ盤にセットし切りましたが、最初はまっすぐに切れません。数回チャレンジしなんとかまっすぐに切れ込みを入れました。 たったこれだけの簡単な作業ですが、最初にしてはうまく出来ました さて、この刃型を使って5000枚ほどのカードに切れ込みを入れます。 カードの方は少し厚めの用紙を使ってフルカラーで印刷中です。 ジュエリー関係のクライアント様です。 挟み込むのは名刺?カード?良く分かりませんが売れると良いですね。 私たち印刷屋はそんなクライアント様のお手伝いです。 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

水を制する者は印刷を制する

イメージ
唯の水、されど重要な水 今回はオフセット印刷で使う「湿し水」の話しです。 オフセット印刷は水とインキで印刷します。 刷版はアルミがベースのPS、またはポリエチレン主成分のシルバーマスターなどです。 当然PSの方が高品質です。 インキはメーカーから仕入れますのでそんなに差違はありませんが、 湿し水と呼ばれる水は、ほぼ水道水になります。 その水道水に添加物(界面活性剤、安定剤、pH調整剤)などを混ぜて使用します。 ここ、30年くらいは経験値に基づいて湿し水を作っていました。 最近、印刷機の稼働率が下がってきまして、仕事が少なくなったと同時にデジタル印刷機(所謂プリンターという印刷機)になりつつあります。 印刷オペレーターも高齢化が進み現場から離れていきます。 そんな中で当社も専門オペレーターが退社後、私が引き継いで印刷機を回しています。 まぁ、昔取った杵柄・・・・ってヤツです。 引き継ぎで何も考えずに機械を回していました。まぁ、こんなものだろう・・・って感じで どうせ、暇だし、少し印刷機の事を勉強してみようかと思い、それなら「湿し水」のことを調べ始めました 当社の印刷機の湿し水は「昔ながらの給水方式、3〜5リットルのタンクから水舟に落とす方式です。~ 自動給水なら、温度やpH管理などをやってくれます。 まず、自社の印刷機の湿し水のpHを計ってみました。 シルバーマスター用の湿し水はpH7以上でした。ビックリしました。 印刷汚れが出る筈です 適正値は5〜6です。中間値5.5 pH計測用 標準試薬 添加剤を再検討しましたSLM-OA2(pH8〜9)をOA1(pH3.5〜4.5)に変更、更にSLM-ODNを追加で添加。 しかしpHは6.5位でなかなか下がらず、このためOD50(pH3.5〜4.5)を添加することにした。 水3000ccにOD50を15cc(キャップ半分+)、約0.5%で見事にpHが5.3まで落ちました。 この湿し水でテストをか兼ねチラシを印刷、5000枚通し、インキはFG52の草色です。 この草色(グリーン)は濃度均一に印刷するのがちょっと難しい。しかし簡単にインキの調整が完了し濃度が上がったのにはおどろいた。 今までは、インキの濃度を上げると汚れが出る→水量を上げる→印刷インキが水負けし印刷濃度が下がる 今回は適正なpHにすることで水量は絞れる→印刷濃度が上

割り勘の計算(関数電卓で)

イメージ
私の所属している写真クラブ(はい☆チーズ)の例会では、飲み代は全て割り勘と決めている。 まぁ、余り細かいことを言わない人達であるので、ざっくりとした割り勘で皆さん満足している さて、飲み会の会計をしている私にとって、割り勘の計算が悩みのタネです 自身もほろ酔いの中での計算は地獄のような瞬間です。 お店の請求が、66,950円 皆さんの会費が、5,000円(税抜き) 参加人数が、10人 酒飲みが、5人 さて、どのような結果かというと 酒飲み:7,000円 会費5,000円+税500+生ビル代1500円 その他:6,200円 会費5000+税金500+ジュース代700円 おつり:50円 こんな計算になりましたが、何回も計算した結果です。 これを何とかしたい・・・と思い、関数電卓にプログラミングしてみました。 上手くいきました。 酒飲み金額を7200円にしたときの計算です。 コーディングサンプルです。初期バージョンなので動作が心配ですが参考になれば:-O

仕事が出来る Mr.perl(パール君)の話し

20年ほど前に入社したパール君 面倒くさい仕事は彼に丸投げです。 文句は一切言わないし、何回も同じ事をサクサクとやってくれます。 この前は一万件のエクセルデータから住所を抜き取って、縦書き宛名印刷用の漢数字に書き直してくれました。 同時に郵便番号のチェックもしてくれて感謝感謝でした。 最近はパイソン君とかジャバ君とかに注目が集まってますが、印刷会社の仕事は、やっぱりパール君一択です。 あっ!先日メーカーが年賀ハガキに見本帳を持ってきてくれました。 CD開けてみたら、とても使い辛いファイルの配置になっていました。 そこで、全てのホルダー内のaiファイルとeps画像ファイルをホルダー外に出し名前も分かりやすくリネームするように頼みました。 すると、僅か数秒で完了・・・さすがパール君です。  for (my $i=101;$i<=139;$i++){      my $inP="K".$i;      `cp "$inP/$inP.eps" "ALL/$inP.eps"`;  } 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

年賀状のサンプル集

イメージ
今年も年賀のサンプル集をメーカーが持ってきたので購入した。 社内の本箱には毎年のサンプル集が整然と並んでいたので、思い切って整理してみることにした。 一番古い物は2001年である。今から22年前・・・・・当時は1000件くらいの注文がありました。 それが年々、注文数も減り最近では100件ぐらいになってしまっています。 これも時代の流れでしょうか? バランスの良い体裁で印刷された賀状を見ると温かい気持ちになりますが、反対に組版ルール無視のバランスの壊れた賀状やハガキは見るに堪えません。 まぁ、こんな感情は年寄りの・・・・ですが。 さて、今年も年賀状のサンプル集が来たので、喪中ハガキから早速手をつけます 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

感謝の感謝の封筒

イメージ
コロナ前頃から弊社では感謝封筒を使って、お客様とのコミュニケーションをはかっている 納品書、請求書、領収書はそのままお渡しするのでは無く、この感謝封筒に入れてお渡ししています。 これは、ほんの気まぐれで作成しました。 ハンパの封筒が残ってしまったからです。 印刷は活版印刷でオレンジを印刷しました。クラフト色とオレンジ色の相性が良かったからです。 カラー4色のオレンジだと、濁ってしまいますが特色のオレンジなら彩度もよく、綺麗にみえます。 スミはデジタル印刷機で印刷しました。 令和2年製のものは、笑顔をモチーフにしました。 令和5年製は、Face to Face & KISS をデフォルメしました。 何となくポカポカした気分になるようにデザインしました。 長3の封筒をそのまま使っても、上部と右端をを断裁して挟み込むようにしてもよい。 下側は印刷スペースを空けておいて、社名やキャッチコピーなどをデジタル印刷出来るようにしてあります。 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy