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活版印刷機の調整工具

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これは、活字に規定のローラー圧がかかっているかを調べる工具です 活字の高さ23.45mmだから、この工具の円柱の高さも23.45となっており、ローラーの高さを調整するのに使用します。 版台とローラーの間に滑り込ませ、インキが付いた太さで判断します。 近くの機械屋さんで作ってもらいました。 右に移っている四角はメタルベースで高さが22.4あります。コレに1mmの凸版を貼り付けて活字と同じ高さにします。 高さの基本が23.45なので、それに合わせて組版をします。 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

スプレーボンドの話し

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簡易シールとして 昔むかーし、50年ほど前の事、印刷の版は活字、タイプ、写真植字などで、せっせと活字を拾っていました。 誤りが在れば、活字の場合は拾い直し、写植の場合は正しい文字を糊などで貼付、タイプでは白訂正インクで塗りつぶしてそこへ打ち直しなどをしていました。 机の上には訂正マットが敷いてあり、そこでカッターを使って切り刻んだりして、訂正文字が小さいときはピンセットで上手に摘まんで訂正箇所に貼り付けていました。 カッターナイフ、デザインナイフ、スプレーボンド、ボンドを溶かすソルベックスなどは必須アイテム、それに罫線を引くロットリングなどもありました。 古き良き時代です。 ピンセットで摘まんだ訂正用の小さな欠片が何かの拍子で飛んでしまって、探すのに苦労しました。 見つからず、そのまま印刷したら・・・変な所にあって、印刷が台無しになってしまった事もありました これは、その時に使っていたデザインボンド、今も購入出来ます いまは、このデザインボンド、訂正用シールを作成するのに使ってます。 上質やコートに訂正文字をプリントし、カッターでカットし貼り付けます。時間が経てば(24時間くらい?)、剥がすことは出来ません。 便利に使っています。 勿論、印刷し直した方が良い場合在りますが?? メタルベースに亜鉛凸版を貼り付ける 活版印刷の頃、メタルベースに亜鉛凸版を貼り付けるには、スコッチの両面テープを使っていました。 強粘着で、一度貼り付くと、剥がすのに苦労しました。 そのまま放っておくと、大変です。 強引に剥がすと、1.0mm亜鉛板が反り返ってしまいました。 メタルベースに油が付いていると、ななかな貼り付きません。 そんな時は油落とし(自動車用)を使ったりオイルクリーンを使ったり、玉ねぎを切って擦ったりしました。 一番効果があったのは玉ねぎでした・・。(笑!) 紙やすりで擦るとメタルベースに傷が入るので躊躇しました。 重曹を使ったのを憶えてます。重曹+クレンザー+レモン汁だったような気がします。 マジックリン+クレンザーを試すのも良いかも 比較的面積のある亜鉛板には3Mのスプレー糊99番が良いようです 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

印刷屋さんを選ぶポイント(再投稿)

私がお客さんになったつもりで印刷屋さんを選ぶポイントを羅列してみました。 一般の方は印刷屋さんは全て同じと見えているようですが、実際は文字が多い冊子が得意、デザインが凝った印刷物が得意、事務用印刷物が得意など千差万別です。 さて、じゃあどうすれば良いのでしょうか。 まず、印刷屋さんに行って「こんな印刷できますか?」と直接聞くのが手っ取り早いです。 「きっと出来ますよ」と行ってくれます じゃぁ何処へ行っても同じ???事になりますね 結局はお客さんが感じるほかありません 以下箇条書きにまとめてみました。特に最初の4項目は必須でしょう。 ●顔が見えること 親身に対応してくれる事、だめな物はダメとはっきり言ってくれ代替案を出してくれること そしてアドバイスをしてくれる事 ●メールが使えること、ホームページがあればもっと良い 今時メールが使えない印刷屋さんは時代遅れと言って良いでしょう 入稿や校正などスムーズに進み希望した印刷物が早く出来ます。 効率が良いと言うことは結局価格に換算すると安く仕上がると言うことです ●Adobe インデザインが使えること  Adobeイラストレーターが使えること  Adobeフォトショップが使えること  Adobeアクロバットが使えること 三種の神器といわれるDTPソフトにアクロバットを加えた4つのDTPソフトが使えること 余りに古いバージョンは無いと同じです。そこそこのバージョンの物です 特にアクロバットは印刷前のデータチェックなどに使います。 また高性能であるので、アクロバットを使いこなしている印刷屋さんはまず間違いないでしょう ●高精度な商用フォントを持っていること モリサワやヒラギノなどに代表される高精度なフォントを持っている印刷屋さんを選びましょう。 フォントによって印刷物の良否が決まります。 ●WindowPC Mac 両方を使っている事 いまやデータ入稿の時代、オフィースで入稿してくるのは当たり前です。 そのまま印刷用原版にしたり一度DTPソフトに変換して印刷適性を間違いない物にしますので、 入り口となるWindowPCは必須となります ●画像調整がしっかり出来る事 必ず写真データが含まれてきます。その写真データの色具合を劣化させることなく修正できるAdobeLightroomなどのソフトが使えること ●オンデマンド印刷機を持って...

21日は二一会の日

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今から50年ほど前のオイルショックの時に発足無尽会の通称です。 当時、共同仕入れを目的に甲府の小規模印刷会社が集まった会で毎月21日に開催していました。 一社200万を目指して無尽金を積み立てました。15社ほどのメンバーだったので、満額三千万ほどになる目論みでした。 融資の利息と会費の積み立てで、年一回の旅行が楽しみでした。 当時は私の父親が参加、そして私と二代続きました。 最初は15社でしたが、景気の衰退や、高年齢化で徐々に減っていき、4社までに成ってしまいました。 そして、懇意にしていた1社が亡くなり3社となったところで幕引きをしました。 それが2021年(令和3年)です。 そして、先日最後の会長だった方が亡くなりました、21会という会はありませんでしたが、花を送り最後のお別れでした。 二一会の歴史は甲府の小さな印刷会社で活版からオフセット、活字からDTPへの変革の歴史でもありました。 二一会の歴史などについては、折を見てアップしたいと思います。 写真は左から→薬袋印刷、?、大柴印刷、中西印刷、三枝印刷、大宣堂印刷 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

一つの時代の終焉

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思い出せば、1970年の後半 オフセット印刷が最盛期で、新聞チラシの印刷で毎日忙しい毎日を送っていた。 地域の10000枚以下のチラシはHAMADAという印刷機で印刷していたが、そのうち50,000枚、100,000枚 それも両面で・・・となるともう少し大きな印刷機が必要となる。 菊半サイズのドミナントを購入して印刷刷る、しかし、カラー印刷となるとどうしても色ズレが発生して、思ったような品質の印刷物が上がらない そこで、当時2000万くらい、国産機の倍のハイデルベルグMO機を購入した。(1983年) 活版KSBを出してナンバーも印刷出来る菊半サイズのMO機だった。 支払は手形払いだ、毎月35万近くの手形を月末に落とすには大変な事だった。でも、稼働率が上がって5年で返済できた。 スーパーのチラシで毎週2回 MOの出番、そしてナンバー入りの伝票 企業様の納品伝、白伝、領収証、市場の伝票など、数え切れないほどの仕事でMOは大活躍した。 ドラックストアは13万枚両面、農協のコープのチラシ、地域のチェーン店のチラシなど、そうなると2色両面のMOZの購入、それと同時に新社屋の建築で、当時は活況をせいした。 そんな時代も2000年に入ると陰りを見せ、2010年には低迷し始めた。 ネットプリントの台頭、オンデマンド印刷に移行しつつあった。 時代はペーパーレスであり、広告はウエブに以降、金額のやり取りは振込になり領収書の出番はなくなった。 そんな訳で、2024年9月 ハイデルMO機は業者に引き取らせた40万円であった。 MO機のトータルカウンターは59,068,881枚で大凡約7000万枚、@2円で通しても1億4000万円、実際は2億円くらい稼いでくれた計算だ。 MOZ両面機が入ってきて稼働率が下がったとしても結構稼いでくれた、有り難い まぁ、そんなよき時代も終焉を迎え一つの時代が終わりを告げる そして新たな時代の幕開け・・・となるか? 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

Net返信はがき Reply Web System

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10月より郵便代が大幅に値上がりします。 同級会やパーティー案内の出欠を往復葉書ですると、最近の郵便事情で「遅い」「高い」 まぁ、これをネットですると大変便利で「早い」「安い」 そんなわけで、先日、同級会の案内葉書の注文が来たので、Net返信のウエブサイトを作ってみました。 デバックもソコソコに稼働試験です こんなシンプルで味も素っ気も無いフォームになってしまいました・・・ しかし、学生番号順にデーターベース化してあり機能満載となっています。 一寸時代先取り感がありますが、ネットがライフライン化している現在、必要かも知れません もっと頭の良い方が、誰でも使えるサイトを立ち上げてくれれば良いのですが・・・ 感謝の心を込めて・・・ 伊東祐三(山梨県 樋口印刷内) JR1GDY Good HAM Life jr1gdy

少なくなった印刷物を何とかしたい

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領収証の印刷注文が来た。 3枚複写で10冊である。少数だ。 オフセット印刷機を回すと一台4K、3枚複写なので印刷代だけでも12Kになってしまい、それに用紙代と製本代、刷版代を加算すると30,000円を超えてしまう。 クライアントに見積もりを出すにも申し訳なく思ってしまう そこで POD(Print  On Demand)印刷となる。 複写紙などは熱に弱いので熱の低いPODを使う、また、薄い用紙なので紙の目も印刷方向に合わさないとジャムが発生してしまう。 そんな、こんなを何とかクリアして印刷する。 領収証なのでナンバーリングが必須なので、その対応もしないといけない 50綴りで10冊なので500セット、印刷用紙はA3に4面付け、 だから、125枚印刷刷れば良いわけだが、50枚綴りなので150枚印刷刷る方が製本がしやすい。 150枚x4面付け=600セットできてしまうので100セットは廃棄するか納品するかのどちらかになる。 それでは、印刷用の版はどんな風に作るかというと 4面付けで作り、ナンバーを振っていくのだ 1〜150までの面 151〜300 301〜450  451〜600 取り上げず、領収証の版に番号を流し込んでいく、150ページが出来る計算。 PODで150ページを3回印刷すれば3枚複写が印刷出来る筈 まぁ、この作業を自動化すればミスなく簡単に安く出来上がる そこで 社内でソフトを組んでみた。昔、ネット用に組んでいたモノを自分のPCで動くように改良したので、サクサクと動いて微調整も簡単になった。 ↑ ナンバーの後に文字を入れてみました。ばっB号も4桁にしてみました 用意する物 ナンバーの位置を指定したCSV 領収書の画像PDF コマンド MakeNumb2 -c xxxx.csv -p yyyy.pdf これで150ページのPDFが作られる あとは、これをプリントするだけ、150x3=450枚 @10円でプリントしても4500円だ。 12,000が4500円になるのでかなりの節約になる。 まぁデメリットとしては、 ・見当精度が悪い ・用紙が波うって製本しにくい 従来のオフセットか?、PODか? 相談の上、決めている。